和歌山県内初 乳がん専門センター

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遺伝性乳癌卵巣癌総合診療協力施設として認定されました

遺伝性乳癌卵巣癌総合診療協力施設として認定されました

がん(乳がん・卵巣がんを含む)の発症に関係する要因は大きく分けて“環境要因”と“遺伝要因”があると言われています。

“環境要因”とは日常生活(食生活、飲酒、喫煙)などの遺伝しないもの

“遺伝要因”とは親から受け継いだ生まれつき持ったもののことを言います。

遺伝要因が、がんの発症に強く関わっている場合を『遺伝性のがん』といい、乳がん・卵巣がんでよく知られているのが『遺伝性乳がん・卵巣がん症候群』=HBOC(Hereditary Breast and Ovarian Cancer)です。乳がんや卵巣がん全体の10%は遺伝性のがんと考えられています。

ただし、ご家族に乳がんや卵巣がんを発症された人がいるからといって、必ずしも遺伝性のがんであるとは限りません。

― 遺伝性のがんの特徴 ―

・若年で乳がんを発症する

・トリプルネガティブタイプの乳がんを発症する

・両方の乳房に乳がんを発症する

・片方の乳房に複数がんを発症する

・乳がんと卵巣がん(卵管がん、腹膜がんを含む)の両方を発症する

・男性で乳がんを発症する

・家系内に膵臓がん、前立腺がん、乳がん、卵巣がんになった人がいる

などです。

HBOCであるか否かを調べる方法として、遺伝子検査があります。

当センターでも、HBOCの可能性が疑われる方や遺伝子検査を希望する方に対し、遺伝子検査を実施する体制を整えました。

また、既に乳がんを発症している人が、遺伝子検査で遺伝子に異常があると判定された場合は、新しい治療薬オラパリブ(リムパーザ)を使用する事が可能となります。

HBOCと診断された人の血縁者の方や遺伝子検査を希望する方も遺伝子検査を行う事ができますが、遺伝子検査を行う事で生じるメリット・デメリットをご理解頂くために、遺伝カウンセリング外来をご紹介させて頂くこととなります。

遺伝子検査を実施するにあたって、情報をできるだけわかりやすくお伝えさせて頂くと共にご相談を受けさせて頂きたいと思っております。遺伝子検査がご自身の健康状態と向き合い、未来の健康を考えるひとつのきっかけになれば幸いです。